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2025年 12月 16日 【受験生へ】共通テスト本番で12月から114点伸ばした秘訣
こんにちは!担任助手4年の加藤です。
共通テスト本番まで、残り40日を切りました。
焦りや不安を感じている人も多いかと思いますが、この直前期こそが、合否を分ける勝負の期間です。
私は数学が難化したことで有名な2022年の共通テストを受験しました。しかし、そのような中でも12月の最終共通テスト本番レベル模試から、本番で114点も伸ばし、第一志望校への合格を掴むことができました。
なぜ、そんなことが可能だったのか? 今日はその「秘訣」をお伝えします。
まず最初に残酷な事実をお伝えします。世の中に、「これをやれば誰でも9割取れる」という裏技は存在しません。「前日はこう過ごせ」「朝型にしろ」といった一般論も、あくまで一般論です。みなさんに必要なのは、あなた自身の状況に合わせた、オーダーメイドの「戦略」です。
戦略を立てるために不可欠な要素が2つあります。「As-Is(現在地)」と「To-Be(目標)」です。この2点のギャップを正確に把握し、限られたリソースでどう埋めるかを考える必要があります。
まずは、具体的な「To-Be(目標)」を定めることから始めましょう。どんなゲームにも明確な勝利条件が必要です。イカゲームでも最初に必ずゲームの説明がありますね。「なんとなく8割は超えたい」というのは具体的な目標とは言えません。目標を決めるためのステップは次の3つです。
STEP1 過去のデータを分析して最終的な目標点を決める
共通テストの目標点を考える上では、国公立大学前期/後期の第一次選抜の合格最低点、第二次選抜の合格最低点(二次試験との配分を考える)、私立大学の共通テスト利用入試の合格最低点を過去数年分調べましょう。年度によって平均点にブレがあるので数年分の平均点で考えるのが良いです。
STEP2 科目別に分配する
合計の目標得点が定ったら、これを科目別に分配します。
自分の得意科目や苦手科目などを踏まえて決定しましょう。
STEP3 大問別に分配する
目標得点を具体化する上では、科目別にとどまらず大問別での得点まで考えることが大事です。
特に、共通テストでは大問ごとに出題分野が大体決まっているような科目も多いです。
これを決めることによって後々の戦略を具体的に考えることができます。
「As-Is(現在地)」については、これまでの模試や過去問の結果があるはずなのでここでは省略します。(12月21日の最終共通テスト本番レベル模試は当然当日受験しましょう)
では、ここから「戦略」を考えていきましょう。
著名な経済学者であるマイケル・ポーターの有名な言葉に、
「戦略とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることである。」
という言葉があります。
残り40日という限られた時間の中で、得点を最大化するためには伸びるところに力を集中する必要があります。
それぞれの科目の単元や分野を以下のように①短期での成長可能性と②現在の点数の2軸で整理してみましょう。
1. 現在の点数が低い × 成長可能性が高い
ここが最優先で取り組むべき分野です。例えば、国公立文系志望の人であれば、地歴公民の2科目目や理科基礎がここに入る人が多いのではないでしょうか。
2. 現在の点数が高い × 成長可能性が高い
すでに高得点な社会科目や理科基礎などです。この科目や単元を9割から10割に伸ばそうとするよりは、ある程度の頻度で過去問などには触れつつ、他の科目に注力しましょう。
3. 現在の点数が低い × 成長可能性が低い
ここに注力してしまいがちですが、それはあまり筋が良くない場合が多いです。例えば、理系の人の現代文など。残り1ヶ月で急激に点数を伸ばすことはかなり難しいです。過去問演習を通じて、少しずつ触れるようにしながらも、古文や漢文でしっかり得点できる力をつけるほうが優先になります。
4. 現在の点数が高い × 成長可能性が低い
すでに得意な現代文や英語長文などです。 ここは積み上げが必要な科目なので、今から急激には伸びませんが、落とさないように注意する必要があります。必ず毎日少しずつでも触れるようにして、得意を維持しましょう。
やるべき優先順位が決まりましたね。
特に「現在の点数が低い × 成長可能性が高い」分野は、残り時間で最も投資対効果(コスパ)が高いエリアです。
この整理の仕方とはまた少し異なりますが、もう一つのびしろの宝庫となる箇所があります。
それは、「ケアレスミスの撲滅」です。
多くの受験生は、ミスを「ただの不注意」で片付けますが、戦略的に見ればこれは「最も簡単に防げる失点」です。 穴の空いたバケツに水を注いでも溜まりません。まずは穴を塞ぐことが先決です。
自分の「ミスの癖」を過去の模試から洗い出し、リスト化して、日々の演習前や試験開始直前に必ず見るようにしてください。 新しい参考書を1冊仕上げるには10時間かかりますが、このリストを作るのは30分です。しかし、本番での効果は参考書1冊分以上になることもあります。
最後に、本番での「異常事態」への対処法をお伝えします。
本番の問題が「明らかに難しい(傾向が変わった)」と感じたらどうするか。 絶対にやってはいけないのは、「予定通りの点数を取ろうとして無理をする」ことです。難問に時間を使いすぎ、解けるはずの問題まで落とすのが最も恐ろしいシナリオだからです。
難化した試験で合否を分けるのは、難問が解けたかどうかではありません。「誰もが解ける問題を、パニックにならずに正解できたか」です。
受験勉強は、ただの努力合戦ではありません。
限られた時間という資源をどのように配分し、定められた期限でいかに成果を出すかというゲームです。
残り40日。 感情に流されず、データを信じ、「選択と集中」を徹底してください。
戦略的に動いた者だけに、逆転合格への扉は開かれます。
応援しています。






